さて、ジュリアンメイエーにぶっ飛ばされたあとは、
さらに南下しツェレンベルグ村、
大好きな『マルク テンペ』の元へ。
マルクさんは英語を喋らないそうで、フランス語を話せない僕としては困っていたのですが、事前に神戸から来る日本人でフランス語を話せる方が合流してくれるという事になっていたので、まずはコルマールへ行き合流。
神戸からのお二人は飲食店をやられているカップルでとっても気さくで通訳していただいたり色々と助けていただきました。
景色の良い街並み(ジブリ映画「ハウルの動く城」の舞台になっているそうです)を抜けていよいよ到着。
マルクテンペのワインはpipalのオープン当初からずーっとオンリストされているんですよ。
挨拶をして、早速セラーを見せていただく事に。
左奥に写っているのがマルクさん。とってもチャーミングでユーモアたっぷりのお方です。話しているとほっこりします。
アルザスの伝統的なフードル(大樽)です。アルザスは楕円形なんですね、スペースを効率良く使うためだとか。
それから部屋に戻ってテイスティングを、
なんと気前よくリースリング2006グランクリュ!
貴腐菌※1 のついた葡萄でつくられる濃密で甘いワインです、ん〜、贅沢。
マルクさん気前良すぎてどんどんテイスティングさせてくれて、最終的に
こんなに並んじゃいました!
太っ腹すぎて奥さんがちょっと冗談交じりに小言を挟んだりして。(笑)
マルクテンペの造るワインは常にパーフェクトな味わいです。
全くぶれない。品種の個性を最大限に引き出していて、リースリングはリースリングらしさを完全に表現した上でその畑のテロワールも感じさせる造りになっています。そのユルい感じのユーモアたっぷりな人柄とは裏腹に、いつ飲んでも、どのキュベでもどのヴィンテージでもパーフェクトな味わいです。
実はマルクさん、過去にI.N.A.O.※2 で働いていたエリートで、超実力派。朗らかな味わいながらも緻密さをも感じさせるその造りは、そういう実力の表れかなと思います。
最後にツーショット。奥の部屋には奥さん。
偉大なるマルクテンペ。お土産にリースリングのグランクリュまで頂いてしまいました。太っ腹すぎる!ありがとうございました。
余談ですがこのTシャツはリヨンのリュミエール美術館で買ったお気に入り。ワインも映画も大好きです!(Tシャツ自慢)
※1 貴腐菌:ボトリティスシネリアというカビ菌の一種。葡萄の実に付着すると果皮に無数の穴を開けそこから水分が抜け出ます。葡萄の実は干し葡萄の様になり糖度が上がり凝縮したワインの元となります。貴腐菌のついた葡萄で造るワインを貴腐ワインと言います。
※2 I.N.A.O.:Institut National des Appellations d'Origine(国立原産地名称研究所)通称イナオ。フランスにおいてA.O.C.ワインとvdQSワインに必要な条件を取り決める公的な機関です。 どのワインがグランクリュ認定されるとかを決めたりする機関ですね。